2024.04.08ブログ

家族信託と成年後見制度どうちがう?

生前整理や終活を始めるときに、将来の自身の財産などを誰に託そうかと考えたときに色々調べる中で登場するのが『家族信託』と『成年後見制度』。

この2つの制度は、ともに『財産管理が困難になったときに、他者からサポートしてもらう』という特徴をもっています。

しかし、財産管理に困ったときにどちらを使っても同じということにはなりません。では、この2つにはどのような違いがあるのでしょう。



 

◎家族信託と成年後見人では、構成する役割がちがう。


家族信託では、委託者、受託者、受益者の3つの役割の人で構成されます。法律や税金の専門家などがサポートに入ることもありますが、基本的には上記の三役により、財産管理、運用、処分の契約が結ばれるようになっています。

成年後見人制度では、成年後見人(財産管理や身上監護を担う役)と成年被後見人(財産管理等をしてもらう本人等)で構成されます。

成年後見制度は、裁判所が財産管理を監督するという都合上、成年後見監督人が加わることもあります。

 

◎家族信託と成年後見制度では始まりと終わりが異なる


家族信託は一律に期間が決まっているわけではありません。契約内容によっては財産管理が長期にわたることも特徴となっています。家族信託には遺言書機能があり、次世代相続にも対応できるため将来的に孫などを受益者にして一族に承継させたい財産や、積極運用したい財産がある場合には有効となります。このように世代をまたぐ契約など財産の管理、運用、処分のニーズに沿って柔軟に信託の期間も決めることができるようになっています。

成年後見人制度は、裁判所の手続きを経て成年後見が開始します。成年被後見人が亡くなると、成年後見は終了するため、財産管理が終了します。



◎家族信託と成年後見制度では、財産管理の方針が違う


家族信託は、財産管理の方針に財産の持ち主である本人や家族の希望、『誰にしてもらいたいのか』『どんな財産管理をしたいのか』などを盛り込むことができ、柔軟な契約書を作成することが可能です。そのため本人のニーズに沿った財産の管理、運用、処分ができる方法となっています。

成年後見制度では、『本人のためになるか』『財産を守ることが出来るか』が重視されるため、家族が本人のために望んだことでも裁判所が本人にマイナスになると判断すれば、お金を出すことはできません。本人や家族の希望に沿うかよりも適切で不利益を被らないかということが重視されています。

 

◎身上監護があるかどうか


成年後見制度の役割の中には、成年後見人が成年被後見人の身上監護が入ります。成年後見人の財産管理だけでなく、手続きなどを通して生活全般のサポートをします。家族信託の場合、身上監護の必要はありません。あくまで家族信託の契約内容にある財産管理、運用、処分だけをおこなうことになります。

家族信託では身上監護の必要はありませんが、家族として介護施設への入居や病院への入退院などに多く関わることは出てくるでしょう。



◎家族信託と成年後見制度のコスト的は違い


家族信託と成年後見制度では、報酬が異なります。成年後見制度で成年後見人になるのは、多くの場合が弁護士や司法書士です。成年後見人としての報酬額は裁判所が決定し、成年被後見人の財産から報酬を受け取る仕組みになっています。成年後見人がついている限り、報酬という費用負担は発生します。

家族信託は、信託契約を結ぶときに法律の専門家からサポートを受けると、その分の報酬が費用になります。しかし、成年後見制度のように裁判所が決定するわけではなく、家族信託の内容に盛り込むことが可能です。家族信託は財産管理を家族などの身近な人が行うため、成年後見制度で弁護士や司法書士が成年後見人になるより、総合的にコストをおさえることができます。



高齢者の認知症対策として挙げられる、家族信託と成年後見制度。似たところもありどちらの方法を選ぶか悩むところでもあるとおもいます。身上監護や報酬などのコスト面、その他親族内での事情に合わせた内容を検討し難しいときには法律の専門家などに相談してみてはいかがでしょう。

 

 
株式会社ベストサーブ
お問い合わせ